版画のブルーミング
「ブルーミング」とは、ニスなどの樹脂が表面にある場合、水分を含むことで白色化する現象です。イタリアでは、エングレービングやエッチングを厚紙や板に貼り、手彩色で油彩絵具を塗ってニスを塗布したものを見かけることが多い。見分ける方法として、処置前の調査において紫外線を当てて黄緑色に蛍光発色する部分があるかないかを調べる方法があります。
除去方法として、水を使用した状態での完全な除去は不可能です。完全に乾燥した状態でアルコール(100%)をかけて洗い流す方法があります。また、インクそのものがブルーミングを起こしている時(版画用インクにはリンシードオイルやニスが含まれています)は、処置後にメチルセルロースを塗布する等の処置が必要になります。