【資料名】L’art au point de vue sociologique
【刊行年】1909年
【刊行地】パリ
【処置前の状態】
仮綴じ本であるため、構造的に多くの使用に耐えられるものではない。そのため、おもて表紙は欠失し、背表紙はほとんどが欠落している。綴じ方も天地で別個に綴じられているため、折丁間に隙間が生じやすい状態となっている。
【処置方針】
綴じの健全化と欠失した表紙を作成することで、利用・保存両面での耐久性向上を図る。
【主な処置内容】
①残った背表紙を表打ちで保護した上で解体し、背固めを除去
②本文紙の欠損・破れ・折れの修理
③麻糸で綴じ直し(抜き綴じ)
④背固め用和紙を貼付
⑤クータを作成して背に貼付
⑥欠失/欠損部分の新規表紙を和紙で作成して接続
⑦元背の貼り戻し
⑧保存容器を製作して収納
綴じの解体 綴じ直し ノド元の補強
【処置後の状態】
おもて表紙 うら表紙