貴重な書籍、資料へのふせん等の使用は要注意!
書籍の修復作業を行っていると「ふせん」が貼られている場合があります。ページの目印として、内容に関するメモ書きとして、あるいは所蔵者が閲覧利用時の注意書き(図版部分に「コピーの際は要注意!」等)として貼り付けている場合等が見られます。
ふせん(Post-it等)には主にアクリル系接着剤が使用されているようなのですが、ふせんを取り外してみると、この接着剤が本文紙に残留していたり、黄変していたり、最悪の場合には印刷インクがふせんに付着していることもあります。万が一にも使用する際には、余白に貼るとか長期間貼りっぱなしにしないといったことに注意する他、ふせんの代わりに製法が確かな和紙、中性紙を使用することを検討する必要があります。
ふせん同様にマスキングテープも「安全そう?」的な理由から修理紙として、仮留めとして貼られていることがありますが、これについても貼りっぱなしにしておくと接着剤が浸透してしまうことがあるので要注意です。