立派な書見台でなくても
書見台を使用する目的は閲覧する本のジョイントや背、綴じ部分等に過度な負荷をかけないようにするためなので、売られているような立派な書見台である必要性は必ずしもありません。
例えば、左右に分厚い本等を積み重ねてある程度の高さにし、画像のように綿布団や毛布のような柔らかい素材をかけてその上に本をのせて閲覧する方法でも大丈夫です。左右の間隔は本が120度以上開かないように調整します。 ただし、本の状態(背の硬さ、表装材の硬化、紙の目等)によっては90度開けることすら本にとって危険な場合もあり、そのような時は間隔を狭くするか、手に持って少しだけ開けて覗き込むように閲覧する必要があります。
本の構造や損傷/劣化度合い等によって注意点は異なるので、所蔵機関の担当者さんによる注意事項をよく聞き、必ず守ることが末永く貴重なオリジナルを遺していくことに繋がります。